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人の森国際協力>>アーカイブス人の森通信2011/9/06号

マラウイ・ニュースレター セルフ・ヘルプ! 自立を促そう!?

アフリカのマラウイで村落開発普及員として活躍する青年海外協力隊平成22年度 2次隊の鈴木麻衣さんからニュースレターが届きました。鈴木さんの了解を得て、 その一部を以下に掲載いたします。

初めてのグループに行くと、ほぼ農民は私が何かしてくれるだろう、と期待して います。

「アズング(外国人)だし、農業事務所から来たし、種か肥料でもくれるかなぁ」 とか。

いやいや。だってお金ないっていってるけど、本当は持ってるじゃん。(村に行 くと大半の男性は酔っています。その酒に使うお金を少しでも家族に回せれば… と思うこともしばしば)

お金ないならどうやってお金を生み出せるか考えようよ。外部からのものに頼ら ず自分自身で自分たちの生活を良くしていく、それは不可能じゃない、その意識 の変化を促したいと思っています。

この考えオフィサーたちも(たぶん?)同じです。(dependency syndrome援助依 存、とみんな口ぐちに言っている)でもなんだかその思いと実際のプログラムが ちぐはぐ。プログラムが上から降りてくるから?

実際にどのように援助のプログラムが組み立てられているのかはよくわかりませ んが、実際に村人と働くのはオフィサーや普及員たちなのに、その多くはただた だ省庁から言われたことをやるだけ、という感じ。(全くボトムアップじゃない) それに上の人が視察に訪れたりするときなど、農民側も普及員側も自分達の見せ 方をわかっているような気がします。

あちこちグループを見て回りましたが、NGOや政府のプログラムが支援してい る多くが、その支援がなくなったら続いていかないようなものばかり。(例えば 養鶏、養蜂、乳牛、キノコ栽培、ジュース加工など。自分達がもともとやってい なくて技術が必要なもの、自分達で材料を調達できないもの(卵を産む鶏、キノ コの菌などは特別なルートで調達が必要)、電気が必要なのにその地域に電気が ない等、課題は多い)

その点同じNGOでも無償じゃなくてある程度農民に(金銭、労働力etc)負担 させて、もともとその農民グループがやっていることを支援しているものは割と うまくいっているように思います。

何か新しいことを始めなくても今やっている農業で例えばもっと儲かる作物を選 んで植える、値段が高い時期に売れるように時期を考える、ローンの形にして後 で返してもらう等、お金やモノに頼らなくても生活・収入向上に役立つ支援の仕 方はたくさんあるように思えます。

Pachoko Pachoko パチョコ・パチョコ (少しずつ・・・)

私の活動のメインの柱は「セルフ・ヘルプ(自立)の促し」です。自分が動かな きゃいけないような活動はどうせ私がいなくなったら続かないと思うので、自分 達でできること、(できれば)お金がかからなくて生活向上に役立つもの、マラ ウイアンの普及員やオフィサーと農民をつなぐ、という考えのもとに

(1)グループセービング&貯金
 グループ内で定期的にお金を貯めて、貸し合う
(2)家計簿とビジネスのコスト計算
 いくら使っていくら売っていくら儲かったか。主に農民へマラウイアンの普及 員と一緒に教えています。これは配属先のタスクでもあります
。 (3)改良カマド
(4)援助プログラムが色々な農民グループ入っているが、そこまでサポート仕切 れないマラウイアンオフィサーとコンタクトを取れない農民にお互いの情報を伝 えたり、プログラムに応募したいグループのサポート。

などをしています。

なかなか教えてもその時は私を喜ばせるためか「YES」しか言わないマラウイ アン。(そして大概続かないし、やらない)でもそんな中でグループセービング とペットボトル貯金(毎日何かしら貯めよう!)を始めたグループが3カ月でK 40,000(2万円くらい)貯めたと聞いて、小さいけれど私の活動無駄じゃ なかった!と思えて本当に涙がでました。

残り一年、discourage(やる気を削がれても)されてもencourage(マラウイア ンのやる気を引き出しサポート)し続ける!を目標に活動を続けたいと思います。

国際協力事業ホームページ 有限会社人の森