人の森国際協力>>アーカイブス>人の森通信2010/12/21号

講演会 コミュニティ開発は何から始めるべきか?
住民の地力アップから始めた日本とアフリカの事例

2001年2月13日 東京 秋葉原にて 9:15-4:45

講師からのメッセージ

昨今のビジネス手法の導入や収入向上を重視する国際協力のトレンドの中で、例 えば青年海外協力隊の要請内容に「貧困対策のための収入向上プロジェクトを立 ち上げる」などと書かれているケースが多くなっています。また一村一品協力や フェアトレードに関連し、多くの国際協力関係者が「地域産品づくり」に翻弄さ れている気がします(現地の人たちはもっと翻弄される…) 。

このような問題意識から、本講演会では、

* 「貧困対策=収入向上=特産品作り」が全てではなく、貧困対策のためには   「その他」のアプローチがあること、
* 特産品作りの経験がない若い協力隊員が2年間で(隊員以外の方ももちろん)   効果を上げるには、むしろその他のアプローチの方が有効な場合もあること

について、日本とアフリカの実例をもとにご紹介します。

日本の生活改善運動の事例では、

* 生活全般を見直し、
* 生活目標をかかげ、
* ムリ、ムダ、ムラを把握し、
* 支出、浪費などを見直し、
* 共同作業で合理化する

など、「その他」アプローチが有効に機能しています。昨今一村一品をはじめ日 本の各地で地域特産品を見る機会が多いですが、実際に生活改良普及員さん(生 改さん)が起業支援を始めたのは1990年代以降です。それ以前の40年間はずっと 「その他」のアプローチをやっていました。起業支援以外にやるべきこと・やれる ことはたくさんある、そしてまたその蓄積が、その後の起業の基礎体力作りとなっ ていました。このような事例から、地域特産品開発といううわべだけをまねして もうまくいかない理由を分析できたらと思います。

一方アフリカでは、国際協力機構の協力で2000年から実施された「セネガル総合 村落林業開発プロジェクト」で、日本の生活改善普及とも共通点が多い、村人す べてを分け隔てなく対象に、村で分野を超えた統合型の研修を実施するアプロー チが開発され効果をあげました。このアプローチは通称プロジェクトのフランス 語での略称をとってPRODEFIモデルと呼ばれています。このモデルは後にマラウ イなど他のプロジェクトでも採用されるに至っています。

商品開発や企業化にかかわらず、国際協力では技術普及、保健衛生、教育など、 それぞれの案件が特定の分野だけに特化したアプローチをとることが一般的です。 しかし、何を行うに当たっても、地域住民の総合的な地力をアップすることが、 一見遠回りのようであっても効果的なことを日本やアフリカでの経験が示してい ます。

この講演会で、日本の農村の発展を裏で支えたアプローチはどのようなものであっ たのか、そして、行政機構や社会の仕組みの異なるアフリカでどのようなアプロー チが可能であったのか、共に学んでみませんか?

申し込み方法等詳しくは以下をご覧ください。
http://hitonomori.com/dev_seminar/seikaisan.html

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