人の森国際協力>>アーカイブス人の森通信2012/07/9号

元ホームレスの方々にとっての「豊かさ」とは

by 野田さえ子 国際協力コンサルタント・中小企業診断士

昨日、近所の「梅が枝公園」の集会所に、講師としてでかけました。

社会的弱者の支援を行っている「のわみ相談所」主催の、元ホームレスとその支援者の人たち50名ほどを対象にした講座です。

http://ameblo.jp/0000003819/theme-10019478775.html

 

私が選んだテーマは、国際開発関係者なら一度は向き合う「豊かさとは何かを考える」。

今回は、途上国の貧困問題ではなく、日本の貧困問題とあって、「元ホームレス さん自身、豊かさをどう捉えているのだろう?」という、素朴な疑問が私にあり ました。

聞いてみると、
「健康であること」
「いろんな問題から逃れて不安がないこと」
「仕事があること」
「自由があること」
「人とのつながりがあること。」

次に、「幸せってどんなとき?」と聞くと、
「息子。息子が高校へ進学できるようにすること。」 と女性の元ホームレスさん。

また、最前列に座っていたMさんは、「夢を実現しているときが幸せ」。

おー、しびれるような答え!と思って、「その夢をぜひ、みんなに教えてくださ い。」と問うと、

「今の時給800円を1000円にすること。」(!)。

なるほど。

結局、支援者も、元ホームレスの方々も、それぞれの答えをさがすことを継続課題として講座が終わりました。

それでも、アフリカとは違い、日本の底力を見たのは、元ホームレスの方が数十名集まっても、識字のない方はいらっしゃらない、ということ。
中には、支援者の方で「私は小学校は行っていないけれど、寺子屋に行っていた。」 という方も複数いらっしゃいました。

この講座のお礼として、いただいたのは、支援団体から寄付された(多少期限切 れの)ケーキの箱。

実は、うちの会社、よくこの「のわみ相談所」から食料援助を受けるのです。
先回は、ドリンクを何十箱ももらっています。

この講座に参加してみるとわかるのですが、実際、誰が支援者で、誰が元ホームレスかよくわからないのです。

いただいたキャラメルケーキの箱を抱えながら、「実際、私たちの生活もそんなものなのかもしれないな」と思いながら、家路につきました。


 

 

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