人の森国際協力>>アーカイブス人の森通信2013/01/07号

人と市場を繋げるチャレンジ 「お宅はいったい何屋さんですか?」

by 野田直人

当社人の森がベースを置く愛知県一宮市は、伝統的に繊維産業を中心に自営業者や小規模な企業が多い、ビジネスが盛んな土地柄です。そんな中で国際協力のコンサルタントをしている当社のビジネスは、ただでさえ地元の人たちにはなじみのないもの。

さらに大手企業の研修を請け負い、「いちのみや大学」「人の森文化教室」などを地域で主宰し、Tシャツを売り、WEBサイトを作成し、とやっていますから、 一体何でお金を儲けているのか、わかりにくい企業であることは確かでしょう。それで先の質問「何屋さん?」になるのだと思います。

ちなみに当地愛知県尾張地方でかつて盛んだった繊維業は、分業が進んでおり、各行程を受け持つ企業はそれぞれ「糸屋さん」「染め屋さん」「織り屋さん」 「整理屋さん」などと呼ばれていましたから、それが「何屋さん?」という問い方の背景にあると思います。

さて人の森。一体何屋さんでしょうか?業態の分類では複数にまたがっています。将来的には旅行業や飲食業まで視野に入れていますから、従来の分類で「何屋さん」と表現することは非常に難しいのが現状です。

ただ、起業して8年余りやってきて、自分たちなりにだんだんわかってきた人の森の「業態」があります。それが「人と市場とを繋げる」ことです。

国際協力、企業向け研修、地域起こしビジネスなどなど、人の森がかかわっていることは多いですが、そのどれもが、「それぞれの人が持つ価値を活かす」ことに他なりません。人の森は直接的・間接的にそれをサポートしている仕事をしています。

「人が持つ価値を活かす」ことは、具体的には「市場に繋げる」ことです。もちろん、人の価値の活かし方は他にもあるでしょう。けれども、私企業である人の森自身が生き延びるためには、市場と付き合っていく方向がメインになります。

マダガスカルのような発展途上国の農村部の人たちなら、自分たちの生産を市場に繋げ、経済的に豊かになることが重要でしょう。日本で職場の第一線から退いている人たちなら、金銭よりも自分の社会的価値が認められることの方が重要かもしれません。でも、いずれにしろ、自分や自分の創り出すものが市場で認められて初めて、実感できる価値を生み出す点に違いはありません。

多様な人たちの価値を、多様なやり方で市場に繋げる。今は、それが人の森ビジネスモデルであり、業態だと思っています。

もちろんこれはビジネスとしては非常に難しいモデルでもあります。一つ一つの価値や個性と向き合うのは手間がかかり、また、全てが市場に向いた価値とも限りません。利益の出るところで、出ないところを補完しながら進めて行かざるを得ないのが現状です。

それでも、いつか人と人とのネットワークがさらに広がり、大きな歯車が回り始めて、より多くの人が社会の中で自分の価値を見いだせる日が来ることでしょう。そうなる頃には人の森も大企業!おっと、最後は初夢の話になってしまいました。

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