人の森国際協力>>アーカイブス人の森通信2013/01/16号

本の紹介「コミュニティが顧客を連れてくる 愛される店地域のつくり方」久繁哲之介著

by 野田直人

コミュニティが顧客を連れてくる 愛される店地域のつくり方」久繁哲之介著

http://honwoyomu.com/books/478550434X.html

コミュニティビジネスや社会起業、フェアトレードショップなどを考えられている方の他、国際協力の現場で地域住民と接する人にも読んでいただきたい本です。

この本の中ではまず3コウ戦略、というものが紹介されています。3コウとは三つの「コウ」、具体的には交流・効率・高級を指します。成功するビジネスの多くはこのいずれか、あるいは複数の戦略を取っているのですが、小規模な地域ビジネスの場合、「交流戦略」を取るのが正解、というのが本書の言わんとする所です。

まず考えなくてはいけないのは「いかに商品やサービスを売るか」ではなく、いかに人が来てくれる場」「人が興味を持つこと」を仕掛けるか、という点。

人が居心地に魅かれて多く集まり、滞留時間が長くなればなるほど、結果的に商品やサービスの購入も増える、という寸法。

「効率」を優先し、客の回転率を高くするのが一般的なチェーンのカフェであれば、名古屋や当市一宮市の路地裏に無数にある小さな喫茶店の戦略が「交流」と言えます。

つまり、不特定多数が次から次へとお金を落として行くのではなく、通って来る常連さんがゆったりと時間を過ごす間にお金を落として行く、というビジネスモデル。一宮市の路地裏の喫茶店のコーヒーが、平均してスタバよりおいしいとは到底言えないと思いますが、何十年も小さな喫茶店が生きている秘密は交流にあるのでしょう。

さて国際協力。多くの場合、地域の人たちに知識などを伝えようと試みます。この伝えたい知識を「商品」に置き換えてみてください。「良いことだから」「大切なことだから」と、商品を直接に売り込もうとするのが従来の発展途上国での普及のあり方でした。

売り込みたいものが、地域住民にとってピンとこないものであれば、それで話は終わりです。つまり、「良い商品なのになぜ売れない!」と言いつつ店をたたまなくてはいけなくなる多くのお店と同じ運命をたどることになります。

国際協力でも、まず「交流」の意味を考え、現地の人たちの「居心地の良さ」を考えてみてはいかがでしょうか。あなたのいる場所・空間を好きになって通うようになってくれた人たちは、次にはあなたの話を聞きたく思うかもしれません。

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